メールfaxサービスってどこが良いの?

  • 2012/05/14(月) 01:32:21

柚木に予想外の切り口で、冗談を言われただけで、こんなにも動揺している。動揺が続いている。冗談だってわかっているのに。なんでここまでショックなのかわからなかった。わかるひとは、日本を探せば何人かいるのだろうか。いるのだったら誰か教えてほしい。
とにかく。先輩を社会復帰させ、妹を更生させるなんて、そもそも僕にできるかなんて考えたらおそらく無理な話だったんだ。そう考えるネガティブな自分が最近は勢力を広げていた。
だから、先輩になら話してもいいのではないだろうか。先輩に話して、気を楽にしても、いいのではないだろうか。
頼ることは、、悪いことじゃない。
だから、例えば先輩の弟に話を挿げ替えて聞いてみるのもいいかもしれない。先輩のことだからすぐに気付いてしまうだろうけど。
「違うんだもんね」
「え?」
先輩が呟いた言葉が、一瞬分からなくて聞き返していた。
「もう、あの頃とは違うんだもんね」
「……先輩? どうしたんですか?」
急に雰囲気が変わった。変わったというよりも「戻った」という表現のほうが適切な気がした。
いやな予感で心が染まっていく。
「ごめんね、私なんかが偉そうに……そんな、言う資格、ないよね」
「あ、あの。何言ってるんですか?」
「いいの。わかってたの。わかってたけど、でも、君は、違くって」
「せ、先輩! しっかりしてください!」
僕は思わず彼女の手を掴んだ。そして、こっちを向かせようとした。しかし顔をそむけたまま小さく「ごめん」と呟いたメールfaxサービスこれじゃ僕はいたたまれなくなり、先輩の顔を無理やり両手で挟んで僕のほうへと向けさせた。
無意識のうちに生唾を呑み込んでいた。
頭に、ゴクリという音がいやに響いた。

――まるで……

「ごめん」
「謝る必要なんてないです。僕のほうこそすいませんでした。だから――」
「本当に、ごめんなさい」

――まるで、最初の頃のようだ。

「先輩、大丈夫です。僕は何も気にして――」
「あ。ごめん。今日これから用事があるんだった」
「せんぱ――」
「ごめんね。今日は、帰ってくれる?」
そういうとベッドから降り、そして、僕を無理やり立たせる。

本当に残念だった。

  • 2012/05/04(金) 20:48:31

「わかりました。今日はもう帰ります」
僕は腰を上げながら自分の荷物を持った。
出てけ出てけ、と言う先輩に背を向けてドアノブにてをかけた。ひねると、もうすっかりこのドアのスプリングの重さにも馴染みが出てきたな、と感じた。
「じゃあ、また明日来ます」
と言う言葉に何も返してこない。
そのまま、無言で扉を開けて無言で閉める。
まあ、来るなと言わないってことは彼氏に復縁したいと思わせる明日は行ってもいいみたいだ彼女に復縁したいと思わせる僕の勝手な解釈ではあるけど、それを目安にしてる。
階段を下りると、先輩のお母さんとはち合わせた。
「いつもありがとうね」
「いえ、先輩にはすごくお世話になってましたし」
そう返すと、微笑んでくれる。先輩は母親譲りのところが多いと、常日頃思っている。
「また明日も来てくれるのかしら?」
「はい。あ、お邪魔じゃなければ……」
「お邪魔なものですか。ぜひ来てお話してあげて」
僕は、はいと返事をして、彼女の家を後にする。空の半分はすでに闇に呑まれていた。もうすぐ、日も暮れてしまうだろうと、歩調を急ぎ足に変えて家へと向かう。
家に着き、ポケットから鍵を取り出していつもの動作で鍵を解く。家に入ると、自動センサーで部屋の電気がぱっとついた。玄関からまっすぐ先に見えるリビングとを隔てる扉があった。すりガラスの向こうは電気がついていない。今日も誰も帰ってきてないのか。